「ネガティブな感情反応を引き起こす刺激への対処方法」と聞いて、どんな方法を思い浮かべるでしょうか?
正の強化のトレーニングを学んでいる方、学んだ方の多くは、「拮抗条件づけ(逆条件づけ)と系統的脱感作」を思い浮かべるでしょう。
「苦手な刺激には、拮抗条件づけ」のように、他の選択について検討することなく、習ったまま、ハウツー化して使っている方も多いのではないかと思います。
行動がうまく変化していかなかったり、「本当にこの方法でいいんだろうか?」と疑問を感じたりしたことはないでしょうか?
本当に「拮抗条件づけ」は、目の前にいるその動物にとって、もっとも安全でもっとも親切な選択なのでしょうか?
「人側だけ」が「いい方法だ」「うまくいっている」と思っているだけで、動物が感じている苦痛が減っていない、それどころから、逆に増やしてしまっていることもあります。
このセミナー(講義)では、ネガティブな感情反応を伴う行動を理解し、刺激への反応と個々の動物が置かれている状況に合わせた、先を見越した、より安全でより親切な選択をするための、科学的知識、実践的トレーニング戦略、教え手が持つべきスキルなどを取り上げ、詳しく解説します。
セミナーの主な内容(予定)
-
ネガティブな感情のしくみと理解の仕方
-
古典的条件づけにフォーカスするトレーニング戦略の科学的背景・リスク・成功のための条件
-
オペラント条件づけにフォーカスするトレーニング戦略の科学的背景・利点・成功のための条件
-
動物が苦痛を感じている刺激・状況に対するその他の選択と工夫
-
トレーニングの目的と役割
このセミナーを通して学べること
-
不安・恐怖・拮抗条件づけ・系統的脱感作についての科学的に正確な知識
-
拮抗条件づけのリスクとハウツー化の弊害
-
拮抗条件づけと系統的脱感作を成功させるための条件と工夫
-
拮抗条件づけと系統的脱感作以外の、動物が苦痛を感じている刺激に対する安全で親切なアプローチ
-
個々の動物、その動物が置かれている状況、自分ができることに合わせた、より安全でより親切な選択
-
学習者である動物の視点と経験
こんな方におすすめ
-
動物病院やトリミングサロン、トレーニング・レッスン等での動物たちのストレス軽減に取り組みたい方
-
ハズバンダリー・トレーニングに興味がある方・実際に取り組んでいる方
-
動物のトレーニングの知識をアップデートしたい方
-
科学と高い倫理基準に基づく動物のトレーニングに興味がある方
-
拮抗条件づけと系統的脱感作がうまくいっていない方
-
拮抗条件づけと系統的脱感作のアプローチに疑問を持っている方
講師

MIKI SAITO
KPA CTP, CPDT-KA, Fear Free Certified (R) Professional, Animal Behavior and Training Consultant, Specialist in training blind dogs (visually-impaired dogs)
オンラインコース制作に向けて準備中
対面でのセミナー提供は終了いたしました。